勝ち誇るウグイス

 はるか昔、増進会という秘密結社みたいな通信添削を利用していたことがあったのだが、ペンネームで掲載される成績優秀者の欄で常連だった『勝ち誇るウグイス』という名前がなんとなく記憶に残っていて、ふとネットで検索してみると、灘から東大理三へ進学した人だったらしい。順当にどこかで大学教授なり大病院の部長なりになっているのだろうか。
 よくいわれることに、学校の勉強ができたからといって社会に出てから通用するものではない、といった内容のものがあるが、むしろ舞猫は、案外、学校の勉強ができた人が順当に社会に出ても通用しているように感じる。さらにいうと、「学校の勉強くらいやればできただろうにあえてやらなかったからできなかったように見えただけの人」が最も通用しているように感じる。彼らはつまるところ要領がいいのだ。
 それでもそういう要領のよさの根幹が本に書いてあることは少ないしある程度地頭が必要だし… あ、そういや『受験は要領』なんて本もあったか。いい本だとは思うが、本当に本当にその要領のよさを伝授するのならその本自体をカンニングペーパー仕様にしたらよかったのにな。もしくは絵本かマンガにするとかさ。この人も東大理三だったか。
 一方、司法試験を筆頭とする法律系資格の周辺には東大文一組がうようよとしている。やっぱ東大だよな、と学歴コンプのかたまりの舞猫としてはつくづく感じてしまうのであった。